4.調査研究の成果
4.1 まとめ
高速渦巻ポンプの調査研究は、研究開発品による実験で従来の渦巻ポンプの性能を継承しながら、インバータ、高速電動機により高速化を計り大幅な軽量、省スペース、省力化が計られることが実証確認された。 従来のポンプは、一定回転数による一定性能であるが、インバータ(周波数を無段階に可変可能)の採用により回転数制御の可能、容易さから、回転数を変えることにより性能変化及び調整も容易となる。 今回の調査研究機種は、給水ポンプを想定して行われたが、他用途機種にも応用でき、本船の運航による通常運航時及び減速運航時等その状況に合わせて必要仕様(仕様の増減)に制定、稼働することが可能となり省力化が計られる。 又、コンピューターによる運航制御に連動させ、全自動化すればなお省力化が計られ、次世代の本船運航、エンジンルーム機器適性稼働、全自動化、省力化につなげられるものと確信する。 個別の特徴
1)インバータ高速電動機のため起動時の電流が制御できる。直入の起動電流の場合に比べて約30%(直入起動700%、インバータ200%)に低減できる。(起動時の大負荷の軽減) 2)ポンプ回転数制御が可能なため要求性能に合わせ、ポンプ仕様、システムの自動化が、容易にできる。 3)ポンプは従来の複数羽根多段式に比べて少段数渦巻式が可能、ポンプ構造部晶の大幅な軽減、簡素化及びメンテナンスが容易となる。 4)ポンプと従来多段渦巻式と研究開発品と比較した場合、重量比約1/5、電動機直結時の重量比及び体積比は約1/2と大幅に小型、軽量化が計られた。据付面積が省スペースとなった。 4.2 今後の課題
今回の調査研究では当初の目標を達成したが実証試験が工場陸上試験で限られた時間で行われたが、耐久性、信頼性を増すためには本船と類似条件による継統運転での実証テストをする必要がある。 高速電動機とインバータは今回セパレートされているが、将来的には電動機とインバータの一体型、小型化と、既存と同等、以下のコストにする検討が必要である。 又、本船搭載実現に向けて今回は、本船搭哉実機の仕様の3分の1程度の模擬機としたが、本船搭載実施に向けて本船同等の性能、仕様の実機を製作し、性能、耐久性等を
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